『10kgの重量差』に目が眩んだ自分の愛機は『MT仕様』。
注文後のメディアローンチで『DCT仕様』の完成度の高さにビックリ。意外なほどの自然な乗り味やダートでのパフォーマンスに感動しつつ、「これなら渋滞時のタンデムも楽だろうなぁ」などと妄想してもみたり…。
でも、
「く、悔しくなんか、ないんだからねっっ!!」
実際、MTならではのスリムなクランクケース周りとダイレクトな操作感には満足しているし、DCTは「次のお楽しみ」として味わえばいいし、とハラオチしている自分です。
MT仕様を選んだ時から、ずっと考えていることがありました。
「これ、もっとクラッチ軽く出来ないかなー」
いや、十分に軽いんですよ、CRFのクラッチは。
実際、モトクロスコースでの試乗の際は、レース車のYZ250FX同様に人差し指一本で操作してましたからね。
CRFのクラッチは、コダワリの『ワイヤー式』。
これには当然理由があって、『万が一のトラブルの際にも、ワイヤー式の方がリカバリーしやすいから』だそうです。(開発者に聞いた)
実は自分、『油圧クラッチ』が大好き。だってカッコイイじゃないですか。(笑)
それにアレですよ。
…ん?CRF450Rallyはワイヤー式だろって?
そんなことは関係ないんです!
物欲を正当化するために、自分に都合よく解釈するのがバイク乗りってもんです!(皆さん、心当たりありますよね?笑)
昨今のスーパースポーツ(CBR1000RRとかYZF-R1みたいなレースにも使えるヤツ)は、そのシンプルさと軽さを狙ってワイヤー式がトレンドみたいですが、ワイヤーへの注油や遊び調整が不要な油圧式は、自分のようなミーハーな『ズボライダー』(ズボラ+ライダーの造語。笑)にはジャストミート!(古)
それだけにとどまらず、やはり乗り手が操作する重要なコンタクトポイントですからね。自分なりにコダワリたいところであるのは間違いありません。
困ったときは『ラフ&ロード横浜店』4Fオフロードコーナーの『た○みさん』にご相談。
た○み:「うーん、代理店に相談してみましょう」
というやり取りが始まったのは、昨年12月の中旬頃。
そして、代理店に快くご協力をいただき、なんと年末までにプロトタイプが上がってきました!
早すぎるぜ、MAGURA!
あーでもない、こーでもないと試作を繰り返すこと実に4回。
ようやく完成しました!ひゃっほう!
最初から油圧式クラッチを装備している車両は、スレーブシリンダーがケースカバーに埋め込まれていますが、後付となるこの『MAGURA 油圧クラッチキット』は、ワイヤーの代わりとなるスレーブシリンダーのロッドが、通常のクラッチレリーズアームを引く構造となります。
どのくらい軽くなるのか、手元にあったバネばかりで簡易計測してみました。
ノーマルでは5kgの目盛りをあっさり振り切ったのに対し、
『油圧クラッチ』ではナント約3kg!
操作荷重が約40%以上減少しました。
指一本での操作も楽々。これなら渋滞時も随分と楽になるのではないかと!
それに、なんと言ってもカッコイイ!
完全に自己満足の世界ですが、常に操作するところですからね。このくらい、コダワっても良いでしょ?
実はこれ、同じ仕様で販売されるらしい…。
(受注生産かもですが)
ただし、ここで一つ注意事項が!
開発時にいろいろと物理的な制約がありまして、取り付けには多少加工が必要になると思います。
具体的には、『左スイッチボックスへの加工』なんですが、そのあたりも含めて次のブログでお知らせしたいと思います。
(つづく)