心ゆくまで飲んで、語って、笑った昨晩。
前夜の寝不足ゆえにあっさりとオチたお陰で、スッキリと目覚めた二日目の朝です。 しかし、窓を開けると外は雨…しかもちゃんと降ってるし。
気を取り直して朝食を済ませ、カッパを着込んだら出発です。
自分が先導して“鬼押しハイウェイ”の料金所を迂回するつもりが、別荘地内で思い切り迷子になったのはここだけのハナシ。
まさか、料金所の位置が変わっていたとは知りませんでした…。
小雨降る中、「アドベンチャーラリー Day2(コマ図無し)」に巻き込んでしまい、スミマセンでした。
『RIDE AFRICATWIN』も今日がメイン。 会場の“浅間園”に到着すると、昨日を大きく上回る数の“象の群れ”が!
この瞬間、“世界で一番アフリカツイン密度の濃いスポット”認定間違いナシです。
残念ながら雨は止まず、テントの中で開会式が始まりました。
そして、半ばお約束のように、自分ごときが挨拶させられてます。
そりゃね、もう4回目ですからね。ええ、なんとなく覚悟はしてましたよ。
でも、ダカールチャンピオンである“世界の38C”や、国内では右に出る者がいない“ビッグオフ・ジャーナリスト”を差し置いて、
『スペシャルゲスト』の肩書で紹介するのは ホントに勘弁してください。(>_<)
開会式が終わると、会場の各所に用意されたコンテンツに思い思いに散っていきます。
真っ先に自分が向かったのはこれ。
『ハイシートまたがり体験』です。
メーカー純正オプションでありながら、国内ではリリースされていない『ハイシート』。 ノーマルよりも30mmシート高が上がるもののサイド部分がスリムに成形されており、それほど足付きは悪化しないのでは?と、ずっと興味深々だったんですよね。
確かに、個人輸入の形で入手することは可能なのですが、なんだかんだで4〜5万円掛かってしまうんだとか。 同じくオプション扱いの『ローシート』が17,000円弱(税込)で販売されていることを考えると、ちょっと二の足を踏んでしまった自分です。
実際跨ってみたところ、思った通りのフィーリングに満足。
シートが高くなることによって、当然ながら股関節や膝の曲がりは緩やかになるわけで、事故の後遺症を抱える自分にはもはやメリットでしかありません。
メーカーとしては、「公道走行車において、シート高が900mmを超えるのはチョット…」ということらしいのですが、これに関しては
注文販売で良いから、売ってください!
と強く訴えたいところです。
標準車ならともかく、『ADVENTURE SPORTS』に装着してしまうと920mmになってしまうから、というのであれば、注文時に『車体番号』の申告を義務付けるというのも一つの手かと。 そうしてでも是非発売していただきたい一品です。
閑話休題。
そして、お隣では『DCT』のエンジンがバラバラになっていたり。うーん、美しい。
また、メイン会場を取り囲むように、各出店メーカーブースがずらり。
ビレットパーツが美しいこちらは、『rizoma(リゾマ)』のブース。
(ちゃんとした画像が無くてスミマセン)
アドベンチャーツアラーには切っても切れない『TOURATECH(ツアラテック)』。
パニアケースをはじめ、自分もあれこれ愛用しています
国産タイヤメーカーの雄、『BRIDGESTONE(ブリヂストン)』。
CRF1000Lにジャストフィットの『BATTLAX ADVENTURE』シリーズは、ロード寄りの『A41』とオフロードに振った『AX41』の2タイプを用意。
『DFG』ブランドで展開中のライディングウェアは、“世界の38C”さんが開発協力していると思われます。
また、ハードパーツで定評ある『ZETA』ブランドでも、CRF1000L用パーツが続々リリース中。リーズナブルな前後ホイールセットには要注目です。
こちらは『Vee Rubber(ヴィーラバー)』タイヤを販売する『木下電機』。
かなりオフロードに振ったパターンも用意され、アフリカツインの戦闘力を凶悪なほどに高めてくれること間違いなし! お願いすれば、その場でタイヤを組み替えてくれます。
また、店主の木下さんご自身も手練れのビッグオフパイロットであり、今回も試乗コースを嬉々として走り回っておられました。
最後は神奈川県厚木市の“某用品屋さん”、『BONSAI MOTO(ボンサイモト)』。
はい、いつもお世話になっております。 アチェルビスのライディングギアをはじめ、店主の多川さんコダワリのアフターパーツが勢揃い。 当日は確かカードも使えたはず…危険極まりないですね。良い子は近寄ってはいけません。(冗談です)
午前中は特設コースでのフリー走行や試乗会以外に、『ナビチャレンジ』と銘打ったコマ図ラリーと宝探し(?)を組み合わせたようなイベントが初開催。
自分もエントリーしているんですが、無謀にも今年も申し込んでしまった『MASTER OF AFRICATWIN』の予選が行われるために会場でスタンバイ。
霧雨の降り続く中、「今年は何をやらされるんだろう…」と不安たっぷりな自分に対して、
この人に何があったのか、と…。
前走車のルーストを派手に浴びたようですが、ここまでくると最早アート。(笑)
事実、この後に行われた『オーナーズバイクコンクール』で、一番の得票を集めて優勝してましたからね。
そこまで計算した上での“これ”だったとしたら、かなりの策士。
ブラック店長、さすがです。
ようやく発表された、予選のタスク。
『一本橋の遅乗り』です。
縦に2枚繋いだラダーの上をいかに長い時間載っていられるか、という非常にシンプルなタスクではありますが、その2枚が何にも固定されていないとなれば難易度は倍増。
板まではスタートラインからたったの3m。 会場が緩い下りとなっているため、載るまでの時間はあっという間。 しかも、CRFのスクリーンのおかげで、スタンディングしないと板の載り口が全く見えないという、地味にハードなセクション設定となっています。
そしてここでも“シングルゼッケン”が裏目にでてしまい、 まさかのトップバッター。(涙) もう腹を括るしかありません。
9名のエントラントに対し、決勝進出は6名。 何人かは絶対に落ちるだろう、と踏んだ自分は、遅乗りは忘れて無難に通過することだけを考えていました。
スタートラインでブルーな自分に、平地さんの発する無情の一言。
「10秒前」
覚悟も心の準備も出来ぬままにクラッチミート。
フロントタイヤが載った瞬間に「あ、ヤバい」…。 スタート直後にスタンディングした反動でハンドルが切れ、板に斜めに載ってしまいました。 幅の狭いラダーの上で蛇行するように立て直し、何とかリアタイヤも板に載せはしましたが、ほんの数mであえなく脱輪。トホホ。
まあ、転ばなかったから、ヨシとしましょう。
自分のトライでヤバさが伝わったのか、エントラント全員のスイッチが「遅乗り」から「無事通過」モードに切り替わったであろうことは、想像に難くありません。
ギリギリまで粘った結果、タイヤのショルダーでラダーを持ち上げ、スイングアームに引っ掛かってあわや転倒しそうになってたり、 通過目前でスロットル全開で、ラダーを後方へ吹き飛ばす人がいたりと、見ている自分もハラハラドキドキですよ。
結果、無事に最後まで通過した人が5名。
ということは、残る一枠は「落ちるまでの時間が長かった人」というビミョーな争いになりました。
結果発表は、ランチタイムの最後とのこと。すでにほぼ諦めモードの自分です。
そして、この『RIDE AFRICATWIN』のもう一つの目玉が、『ビバークランチ』。
こちら、ラリーのビバークを彷彿とさせる、温かい食事が提供されるケータリングランチなのです。
第1回の時から続くこのランチ、ラリーパイロットの胃袋を満足させるボリュームとはもちろん、何といってもその味がハイレベル。 それが温かい形で提供されるのですから、毎回楽しみでなりません。
肌寒いアサマの気温も忘れるほどに、今回も我々の身もココロも満タンにしてくれました。本当に感謝です。
ランチタイムに催されたトークショーは、LPL(開発責任者)の森田さん、ダカールウィナーの三橋さんと豪華な顔ぶれ。
ジャーナリストの松井さんの軽妙なフリで、笑いの絶えない掛け合いが続きます。
森田さんからは“次期モデル”に関する興味深い話もチラホラ。
雑誌紙面では“1100”という排気量の数字が踊っていますが、それも期待に応える進化を引っ提げて、近いうちに姿を現してくれるのは間違いなさそうです。
最後に発表された『MASTER OF AFRICATWIN』のファイナリスト。
最後の一枠に滑り込んだのは、どうやら自分だったみたいです…。 あっという間に落ちたと思っていたんですが、どうやらみんな似たり寄ったり。
そんな形で“僅差の争い”を制してしまったわけですが、ここまで来たら最後までガンバリマス。
【つづく】