これでもか、というほどに“くまきち”に施した『アーシングヘルパー&スムースドライブシステム』の魔法は、様々な効能を生み、乗り味向上に大きく貢献。
中でもトルクアップの度合いは目を見張るものがあり、確実に力強さが増しています。
しかし、その弊害…というわけではないのですが、
「回転の頭打ちが速い」
という状況に。
エンジンが気持ちよく吹け上がるのは良いのですが、それが速すぎる。
その結果、トップスピードへの到達が早く、そこでエンジンが苦しそうに回っているのがちょっと可哀想に思えてきました。
なので、ファイナル(二次減速比)をロングにすることで、少し余裕を持たせることに。
今回交換するのは、フロント側の『ドライブスプロケット』。
理由はカンタン。
何と言ってもパーツが安い!
その上、チェーン交換の必要もなく、得られる違いが大きいのが魅力です。
今回はノーマルの14Tから15Tに変更します。
ドライブカバーを外し、
スイングアームのチェーンアジャスターとアクスルを緩めてから
スプロケを外します。
今回用意したスプロケはこれ。
しかし…
並べて眺めたところで、初めて気付く大チョンボ…。
「スプロケの“幅”、違くね?」
そう、同じ『CROSS CUB110』でも、自分の型(JA45)と以前のモデル(JA10)では“チェーンサイズ”が違っていたんです。
・JA45:428サイズ
・JA10:420サイズ
SUNSTARの適合表に載っていたのは『JA10』のみ。
『JA45』用の掲載が無かったのは、適合表が古かったのではなく、
「本当に適合してないから」
という、あまりにお粗末なミステイクに愕然。
…だって、まさか同じエンジンベースで、アウトプットシャフトが違うなんて想像出来なかったんですもん。
しかも、排気量の大きな『スーパーカブC125』でも“420サイズ”なのに、何故これだけ?
いずれにしても、ダメなものはダメ。
ちなみに合わなかったスプロケは、近所で『C125』に乗る息子を持つ友人に強制的に押し付けました。
ユータ。ちゃんと親父に交換してもらえよー。
そして、同じバイクに乗る先輩から情報を得て、
KITACOの製品に適合品を見つけました。
当然ですが、ちゃんと『JA45』適合(428サイズ)になってます。
真面目な造りのSUNSTARと違って、
KITACOのスプロケは、ブロンズカラーがオシャレ。
しかも、全周に肉抜きが施されているので、歯数が増えて大径になったにも関わらず、20gも軽量に。
(左:純正、右:KITACO製)
KITACO、スゲー。
でも、シャフトにスプロケを固定する『フィキシングプレート』は、純正部品の方がエッジが立っていて、仕上がりが良さげ。
重量も変わりませんし、程度も良いので純正を再使用します。
(左:純正、右:KITACO製)
はい、交換終了。
待ちきれずに、早速試乗。
想像以上に、低回転で車速がスルスル伸びるじゃありませんか!
その上、エンジンの回転上昇にも重ったるい感じはありません。
やはり、“オカルトチューン”の効果はこういうところにも実証されましたね。
いつもの登り坂も、3速でグイグイ、4速でも失速する気配はありません。
大通りで車の流れに乗ってみましたが、60km巡行でのパルス感が本当に心地良い。
このパーツは大当たりですね!
ちなみに、理論上では最高速も伸びる可能性はありますが、狙いはそこではありません。
というか、これ以上速くなっても、このブレーキじゃ制動能力がそもそも足りませんしね。
でも、次はもう一丁増やして“16T”にしたらどうなるか、ちょっと試してみたくもなりますねー。
さすがにヒルクライムで苦しさが出るかもですが、そこは一速落とせばいいわけですからね。
巡行時の回転数は低い方が、エンジンにはありがたいでしょうからね。
次回の課題としておきましょう。