さて、車体周りが一通り終わったので、次はいよいよエンジンです。
フューエルタンク内部もあれだけキレイだったので、エンジンの程度も推して知るべし。
しかし、そこで手を抜いてエンジンをかけてしまって取り返しの付かないことになっては元も子もなし。
どれほどキレイといったところで、やはり四半世紀前のバイクであることに変わりはないのですから、最悪部品が欠品している可能性だってあるわけですからね。
ここはやはり焦らず、ひとつひとつ確認していくことにします。
エンジン内部でチェックしておきたいのは、
・シリンダー、ピストンの状態
・コンロッドの小端・大端部ベアリングの潤滑
・クランクベアリングへの潤滑
・キャブレター清掃
・リードバルブチェック
・RCバルブの状態確認、清掃
・クラッチの点検、プレートの潤滑
・各部清掃、締め付けトルク確認
などなど。
とりあえず、順番に手をつけていくことにします。
最初はシリンダーヘッドを外す準備から。
まず、クーラントを排出。うーん、キレイな緑色。
ドレーンボルトを抜いても、リザーバータンクに残っている分は抜けて来ないんですね。
2stと言っても、ここ20年くらいはレーサーしかバラしていなかったため、リザーバータンク自体が久しぶりです。
スパークプラグも取り外してチェック。
まだ使えるとは思いますが、それほど高い部品ではないので新品に交換です。
ちょっと面倒だったのが、エンジンオイルの抜き取り。
あれこれ格闘して、、、
無事に取り外し完了!ふう。
で、サーモスタットも外れました。
これでようやくシリンダーヘッドが外せます。
これはまた、なんとキレイな燃焼室!
カーボンの“カ”の字も見当たりません。ビューティフル!
あまりにキレイだったので、パーツクリーナーでゴシゴシお掃除。
はい、この通りピッカピカですよ、奥さん!
お次はシリンダー、行っときますか。
サービスマニュアルがないので、本当は外したくなかったRCバルブのワイヤー。
だって、初期の位置が分からなくなりそうだったんですもん。
でも、バルブケーブルガイドの穴位置がセッティングプレートと合っていればそれでOKらしいので、ドキドキしながらワイヤーを外しました。
シリンダーをクランクケースに固定しているフランジボルトは4本。
その内1本が、なかなかシビれるレイアウト。
タイトではありますが、よく考えられた作りに思わずニンマリ。さすがです、ホンダ。
順番に外していったところで、
「あー、チャンバー外すの忘れてた!」
これが付いたままじゃボルトはもちろん、シリンダーも外せません。反省。
結局ラジエターもずらしたり、なんだかんだと格闘して、、、
ようやく外れました!
で、ここでさらにうっかり。
「あー、シリンダーのベースガスケット、注文するの忘れてた!」
ここまでバラすのがあまりに久しぶりだったので、事前の段取りをすっかり失念していました。さらに反省。
やっぱり固着してるから切れちゃいますよね。シリンダーを浮かした瞬間に、「やべっ!」って思ったんですよ。
慌てて、ドリーム店にパーツ注文。
国内在庫はあと24枚とのことでしたが、無事に入手出来ることに安堵しました。
これでメーカー欠品だった日には、目も当てられませんからねー。
命拾いとはこのことです。
シリンダー内壁をチェック。
なんとまあ、クロスハッチがしっかりと残っているのが分かりますか?
各ポートへのカーボン堆積もなく、パーツクリーナー噴いてウェスで拭き上げる程度でOK。
RCバルブ本体は多少カーボンが見られましたが、パーツクリーナーとブラシで簡単に掃除した程度で問題なしですね。
ピストントップへのカーボン堆積も、もちろん想定内程度。
この後で、ちょっとだけ掃除しておきました。
ここから先は、各部へ給脂しながら、順番に組んでいく予定。
ただし、シリンダーガスケットが来るまでは、ここでストップ。
ケース内への異物混入をメカタオルで防ぎ、ガレージ内に戻しました。
今日注文したガスケットは、明日夕方には鈴鹿から入荷とのこと。
恐るべし、ドリーム店のネットワークですね。
それにしても、段取りの悪さに反省しきり。
焦ってイジリ壊すようなことの無いよう、十分気をつけて組み上げることにします。