内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

CT125との日々【その9】バックプレッシャーバルブ装着

「そういえば、使ってないヤツがあったっけな」

ふと思い出して、部品箱を漁ってみるとやはりありました。

『バックプレッシャーバルブ』です。

これ、最初はレース車で使用したんですが、非常にフィーリングが良かったのでその後も愛用しているパーツだったり。

モノは“ワンウェイバルブ”でして、一般的にはエンジンからエアボックスに繋がるブリーザーホースの途中に割り込ませることで、エンジン内の圧力を適正化させるバルブです。

ブリーザーホースを通ってエアボックスに送られるブローバイガスは排出しつつ、外気を吸入しないようにしてエンジンを密封することにより、結果的にエンジンの内圧を下げます。

その効果として、

・エンジン回転のスムーズな上昇下降

・過大なエンジンブレーキの抑制

・燃費の向上

などが挙げられます。

その効能から“内圧コントロールバルブ”とも呼ばれるこのバルブ、自分は主にKTMの車両に純正採用されているものを流用しています。

この画像のものも元はKTMパーツなんですが、以前他のバイクに組み付けるために『MONDO MOTO』さんにお願いして差し込み部の口径を細く加工してもらったもの。

これならカブ程度の排気量のブローバイホースの太さに合うのでは。と考えた次第です。

 

左側のフレームカバー、サイドカバーを外すと、エアボックスに繋がるホースが一本現れます。

これが“ブローバイホース”です。

試しにエアボックス側のホース差し込みを抜き、バルブをあてがってみると

なんとか口径は合いそうですね。

となれば早速取り付けましょう。

まず、これは“ワンウェイバルブ”ですので、“絶対に”差し込み方向を間違ってはいけません。

間違えた場合、最悪はエンジンが壊れます。エンジンブロー、オイル漏れなどの危険があります)

なので、組み付け前に向きを確認し、自分はこのようにバルブに書き込んでいます。

確認方法はバルブの差込部を口に咥えて息を吹き込むだけ。

息が通れば、咥えている方が“エンジン側”となります。

この時、唾液などがバルブ内に混入しないように注意しましょう。余計な手間が増えます。(笑)

 

次にブローバイホースを二つにカットします。

この時、バルブがどの位置に来ると他の部品に干渉しないか、を何となくイメージしておいた方が良いですね。

 

最後にカットしたホースの間にバルブを差し込みます。

一応抜け留めとして、クランプやワイヤリングなどを施しておいた方が安心ですね。

 

早速試乗してみましたが、スロットルオープン時の回転上昇が明らかに鋭さを増しています。

そしていつものように下り坂でスロットルオフにしたときにも、今までと比べてエンジンブレーキの効きが弱まっているのが分かります。

この点は好みもあると思います。

例えば、前走車との車間を詰め気味で走っている場合、明確にエンブレが効かなくなりますので衝突しないように注意が必要になるかもしれません。

 

そして、このパーツは基本的にパワーやトルクが向上するわけではありません。

エンジン内のフリクション低減により、結果としてエンジンに伸び感が出ることに繋がりますが、常用域においてはあくまでもフィーリングの変化という意味合いが大きいです。

それでも、スロットル操作に対してリニアリティが増すことは間違いなく、個人的には乗って楽しいエンジンになっていると思っています。

 

ただし注意点が一つあります。

“ブリーザーホース”を流れるブローバイガスは未燃焼ガスですので、微量の油分を含んでいます。

そのため、内部のバルブ機構に油分が付着することで動きが悪くなってしまい、最悪の場合はブローバイガスの放出を妨げてしまう可能性もあります。

なので、このバルブは定期的な分解・清掃が求められますので、その点注意が必要です。

ですが、多少の手間を含むとはいえ、自分にとって乗って楽しいのは間違い無いので装着して良かったと思っています。

 

走行距離も2,000kmを超えたので、三度目のオイル・フィルター交換を済ませました。

ここからは

・エンジンオイル:2,000km毎交換

・オイルフィルター:4,000km毎交換(ただし、2,000km毎にチェック・清掃実施)

のインターバルで維持管理していきます。

 

ほぼ毎日乗っていますが、今のところ絶好調。

梅雨時ということもあり雨での出番も多かったので、今度しっかりスポークまで洗ってあげなくちゃですね。