内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

CRM250R レストア日記 “シーズン2”【その7】オカルトチューン

快晴に恵まれた三連休の中日。
朝からみるみる気温の上がる中、久しぶりにCRMで走ってきました。

 

目指すは宮ヶ瀬ダムを見下ろすパーキング。

この場所はダム完成に伴う周遊道路完成と同時に出来た広場なんですが、休日ともなるとバイク乗りの聖地のように多くのライダーが集まってきます。

厚木市の外れ、東丹沢にある大学に通っていた自分にとって、このエリアはもはや“庭”のようなもの。

そして、このバイクのオーナー(モーターサイクル部の先輩)にとってもそれは同じこと。

なので、気分は完全に“里帰り”です。

 

とはいえ、何の用も無いのにこの場所を目的地にするはずもなく、事前に知人がフリーマーケットに出店すると知っていたから。

そのお方、

“オカルトチューン”(失礼)で有名な、NGC-JAPAN』の小林さんです。

我が家のバイクは例外なく、ほぼ何らかの形でこちらの『アーシングヘルパー』か『スムースドライブシステム』が取り付けられています。

そして取り付けられたバイクのどれもが、効果の大小はあるものの間違いなく変化を感じ取れることに驚きを隠せません。

特に小排気量車の方が効果は顕著に現れるようで、以前フルキットを投入していた『CROSS CUB110』における変貌ぶりには驚きを通り越して呆れてしまうほど。

しかも交換・取付しているのは“ボルト”か“ナット”なのですから、費用対効果という点においてもメリットは大きいと言い切ってしまいましょう。

なぜならこのパーツ、取り付けているのが単なる“ボルト”か“ナット”故に、基本的に一切デメリットが無いからです。

それでいて、その効果はスロットルを握るライダー本人には何らかの形で体感できるもの。

また、過去にハイエースに装着した場合では、明確に“燃費”と言う定量評価にて大幅な改善を見ることができました。

そのため、最初は“オカルトチューン”の類と疑っていた自分でしたが、今ではすっかりファンの一人です。

 

閑話休題

久しぶりの挨拶を交わし、今日CRMで来たことを告げるや否や、一本のボルトと工具を握りしめバイクの元へと向かう小林さん。

当初は『アーシングヘルパー』としてバッテリー搭載の4st車を中心に手を入れてきた氏ですが、最近では2st車での『スムースドライブシステム』のラインアップを拡充しているのだとか。

それゆえ、CRMには興味津々でした。

通常ではサーモスタットケースの取り付けボルトを交換することで効果を狙っているのだそうですが、このCRMはケースカバーがボルトではなくナットで固定されています。

しかもそれがタンク真下に存在するため、もっとお手軽に取り付けができるところは…とエンジンとにらめっこ。

「この排気バルブのカバーのボルトでも、サーモスタットケースと同様の効果が得られそうだ」

ということで、『RC VALVE』の取り付けボルトを『スムースドライブシステム』のものに交換することに。

交換自体はあっという間に終了。(デスヨネー)

せっかくですので、この辺りの山道を少しばかり走って来ることに。

まずエンジンを始動して気がついたのは、「硬質な振動がほとんど感じられなくなった」ということ。

このバイク、正常な状態でも比較的振動の大きなエンジンなんですよね。

それがボルト一本交換しただけで、随分と手に優しいバイクに早変わり。

一体何が起こっているのかと、頭の整理が追いつきません。

そしてシフトをローギアに入れて、クラッチをスルッと繋いでスロットルを合わせると、不思議なほどにスムーズにバイクが前に出ます。

我が家の他のバイクでも取り付けることで、少なからずトルクアップは体感できてはいたものの、初の2st車にしてこれは異質。

 

次に気づいたのは、スロットル操作に対する“引っ掛かり”がかなり改善されているということ。

例えばスロットルを開けて行った時の「バタバタバタバタッ、パーン」や、全閉時の「ターンッ、ターーン」という現象、2st乗りであれば何らかの形で“引っ掛かり”として感じているライダーも多いのでは、と。

それが今のこのCRMではあまり感じられないのです。

また、低回度域からジワジワ開けて行った時のスムーズな回転と車速の上昇にはビックリ。

結構イジワルな開け方で試してみたんですが、ほぼ例外なく明確なトルク感とともに、綺麗に車速が伸びていきます。

しかも、身震いするような振動は皆無です。

そう、例えて言うなら、まるで“バランサー付きのエンジンになった”かのように。

 

小林氏の元に戻り、興奮気味にフィーリングを話すと、大体他の2st車でも同様の結果が得られているとのこと。

しかも、今回はボルト一本だけどまだ伸び代はある、とのことで近日中に工房に持ち込んで検証することになりました。

 

今や街中で乗るにはかなり刺激的なバイクの部類に入る“2st250cc”ですが、速さはもちろんのこと、扱いやすさが向上することで“お行儀の良いバイクになる”のであれば乗る楽しみも安全性も向上するというもの。

このCRMがどのように変わっていくのか、自分も楽しみでなりません。

(つづく)