内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

フリクションを減らそう

バラして初めて分かることって、いっぱいあるものです。

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このバイクのバッテリーは、車体左側に搭載。

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バッテリーを押さえているパーツを外すと、

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それは車載工具入れのフタを兼ねていたりします。

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そして、そのパーツがバッテリーケースの中でバッテリーの位置決めをするスペーサーも兼ねているらしい。
恐らくは、公道車のバッテリーは『R』の5番に対して、7番を使用していると思われます。
(※調べたら、『YTX7A-BS』でした)

ということは、このパーツは『R』専用設計。
だったら、車載工具入れなんて無くても成立するようにして欲しかったなー。

実は車載工具入れを含むバッテリーケースは、車体の反対側にあるエアボックスと左右で連結されているらしく、単体で取り外してしまうと構造物として成立しないと思われるんですよね。
もちろん、切った貼ったでステーを何とかしちゃう手もありますが、あまりスマートじゃないですからね。加減が悩ましいです。

このように、公道車との共通設計が至る所に見られるこのクルマ。
それだけに、まだ何か手を入れられる余地があるんじゃないか、と試行錯誤する楽しみもあるわけですね。

で、バッテリーとくれば、当然

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NGC-JAPANの“魔法の白いネジ” 、『アーシングヘルパー』ですよ。

ゆくゆくはアーシングまで施したいと考えていますが、とりあえずは是非とも交換しておきたいところです。

そしてもう一つ。

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『バックプレッシャーバルブ』です。
エンジンの内圧が高まることで、往復・回転運動に負荷が掛からないように逃がしてあげるパーツ…ってことで良いのかな。
効果としては、エンジンブレーキが穏やかになったり、回転上昇がスムーズになったり、燃費が伸びたりなどなど。
自分は昔から4stのモトクロッサーにはお約束のように使っているパーツでして、前回のCRF150R2から外しておいたこちらを流用します。
ちなみにこれ、元々は“KTMの純正部品”に対して、ホース径を合わせるアダプターが組み合わされたものです。

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取付のために、まずはタンクを外します。
『R』ならではのポリタンクが、やっぱり嬉しいじゃありませんか。
(※公道車はエアプレーンキャップ付きのスチール製)

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タンク底面に見える白い部品は、FI(フューエルインジェクション)車ならではの“電磁ポンプ”。

こちらに繋がっている“フューエルホース”“ハーネスカプラー”を外します。
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“フューエルホース”は“クイックコネクタを使用しており、根元に見える“グリーンのツマミ”を外側に引き出すと工具なしでホースが抜けます。

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タンクを外すとこんな感じ。
この“ペリメターフレーム”に一目惚れして、このバイクを選んだといっても過言ではありません。
その昔、“'92 KX125”に乗って、その重心の低さから来るフロントの接地感の良さに目から鱗が落ちました。
当時乗っていたのが“YAMAHA YZ250”で、立ちの強いバイクだったこともあったのでしょう。
しかし、それを差し引いても、125の軽いエンジンをして、あのフロントの安心感には感動を覚えたものです。

閑話休題

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エンジン側からエアボックスに繋がるブローバイホースはこの位置にあるので、

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ホースをぶった切って、途中に“バルブ”を割り込ませます。

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一つだけ注意しなければいけないのが“バルブの向き”。
これを逆にしてしまうと、エンジン内圧が一切逃げずにむしろ高まってしまい、最悪エンジンブローを引き起こす可能性があります。
絶対に逆接だけは避けるようにしましょう。

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メインフレーム裏のこの位置にバルブを収めました。

エンジンを始動してみたところ、フリクションの低減によるアイドリング回転の上昇がみられます。
『バックプレッシャーバルブ』の効果はもちろん、『アーシングヘルパー』における静電気除去の影響もあるはず。
でも、もう少しアイドリングは低くても良いかなと思うんですが、残念ながらアジャストスクリューは付いていないそうです。
ファストアイドル機構が働いていることもあるのでしょうが、もっとしっかり暖機すれば回転が下がってくれるのかなー。

スロットルに対するレスポンスも、心なしか良くなったように思います。
となると、回転の落ちもよりスムーズになっているはず。

スペックだけを見れば“19馬力”と、決してパワフルなエンジンではありません。
もちろん、バイクの性能はエンジンだけでは測れませんが、限られたパワーですからそれを無駄なく有効に使うのはとても大切なこと。
そのために、自分に出来ることは少しでも惜しまないつもりです。


【おまけ】

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リアフェンダー上部にある、メクラ栓がされたこの3つのカプラー。
もしかして、そのままテールランプやウインカーが付いちゃったりしないかなー。どーかなー。(ワクワク)
“公道車”との共同開発ゆえに、こういうのを紐解く楽しみもたっぷりと残されていそうですね。