内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

CRM250R レストア日記 “シーズン2”【その6】

そして、このバイクには“お役目”を授けたいと思います。

“コマ図ラリー”用として走っていただこうかと。

最近、年に数回スタッフとして携わっているので、そのルート移動用として活躍していただきます。

競技として出るわけではないので激しい走りをする事はないし、それでも定期的に数百キロを走ることになるので、調子維持を目的としたならうってつけかな、と思った次第。

ステーを何度もひっくり返し、角度を微調整しながら試行錯誤。

電動マップケースとトリップメーターの操作系も、なんとなく収まりよく付いてちょっと満足。

 

ここで問題になるのは「電源、どーするよ?」ってこと。

過去のコマ図用車両は、すべてセル付きの4st車。

なので、バッテリーと発電系が最初から備わってたので全く問題なかったんですよね。

しかし、このCRMはバッテリーレスの2st車。

最初はコンデンサの近くから12Vを取ろうかと思っていたんですが、回転が落ちると電圧が不安定になるのでは、と。

実際、過去の車両でも電装品を積みすぎたために、GPS測位のトリップメーターの電源が時折落ちてしまうなどのトラブルがあったんですよね。やはり安定して電源供給できることが大前提かと。

 

ちょっと悩んでいたんですが、クルマにこんなものを常備していたのをすっかり忘れてました。

カーセキュリティで有名なPRO-TECTA『Volt Magic』。つまりは“ジャンプスターター”です。

同社のラインアップの中ではもっとも小さいタイプですが、これでも3000ccクラスのガソリン車のセルを回せるくらいのチカラがあるらしいです。

12V車のセルを回せるということは、きっちり12Vをアウトプットできるということ。

今回の用途において実際にはそこまでの電圧は要らないと思いますが、丸一日これで持ってくれれば万々歳ですからね。

自分はレース車がセルオンリーなので、現地での非常用として車内に積んでいた次第です。

サブハーネスを作って

ばっちり動きました!

マップケースのバックライトが常時点灯なので、この状態で一昼夜放っておいたんですが電池残量は全く問題ありませんでした。

まあこれさえ持っていれば、万が一の時には他のバイクのセルを回すこともできますしね。

まずはこれで一安心です!

 

そういえば、クラッチレバーをクランプごと交換してしまったので、左のミラーマウントが無くなってしまいました。

自分は公道ではミラーが左右揃っていないと怖くて仕方がないので、

汎用のミラーホルダーを用意。

もうハンドル左側はぎっちぎちですよ。(笑)

ちなみに、可倒式のフレキシブルミラーは、手持ちのストックを使いました。

やはりここでもノーマルミラーは温存しておきたいので。

 

そして最後にタイヤ交換。

安い時に買っておいたものを投入します。

『DUNLOP D603』って、もう30年近く前からあるんじゃないかな。息が長いということは、やはり良いタイヤなんだと思います。

交換のついで、“ビードストッパー”を一つ、前後共に装着しておくことにします。

本来はエアを抜いた場合のリムスリップを防止するアイテムです。

しかしこのCRMはレース車ではないので、万が一パンクの際に何とか自走できるようにしておくため。

エアが抜け切ってビードがリムから完全に落ちてしまえば、真っ直ぐ走ることさえ難しくなってしまいますからね。

その点、ビードストッパーを付けておけば、何とか前に進むことはできるかな、と。

リムフェイスのRにワッシャーが直接当たって傷つけないように、これもストックしてあったカラーを噛ませます。

一応、バルブキャップも“虫回し”が付いているものに交換しておきます。

これで工具が一つ減らせますからね。

 

ちなみに、チューブのエアバルブの根本は普通にナットで締め付けています。

レース車だとエアを抜くことが前提なので、加減速時にタイヤが揉まれてリム内にバルブが引き込まれてもげる事のないようにナットは使用せず、代わりにゴム製のマッドガードを付けています。

しかし、自分は林道走行時もタイヤのエアは標準値から抜くことがないため、バルブがタイヤ内に引き込まれる心配はほぼありません。

クローズして競技区間として使用されるのであれば別ですが、林道走行においてエアバルブのズレを引き起こすほどの急な加減速を伴う走りは単に路面とタイヤを痛めるだけです。

実際、35年弱バイクに乗って時々林道なども走っていますが、おかげで一度もパンクしたことはありません。

また、グリップ力を求めてタイヤのエアを抜く、というのも何か違うのではと考える次第。

だって、林道はサーキットじゃありませんからね。対向車も歩行者もある、立派な“公道”です。

 

閑話休題

 

いやあ、これぞ“トレールタイヤ”って感じですが、その控えめさがかえってスマートでカッコイイですね。

本当はリアスプロケットをもう少し大きくして、高めのギアで走れるようにしたかったんですが、そうなるとドライブチェーンも要交換となるので今回は様子見。

これにてひとまず完成。

まずは月内に行われるコマ図ラリーでシェイクダウンといきましょう。

 

ところで…

実はこのバイクで“一度も”ダート走ったことがないんですよね。

大丈夫かな、自分…。

(つづく)