内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

XR250 レストア日記【その11】

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『MD30』のノーマルサイレンサー

音量規制がまだ緩かった頃の“初期型”ということもあり、程よい音量なので全然キライじゃない。

でも、残念ながら重たいんですよね。

 

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我が家に帰ってきたときに付いていたのは『SUPER TRAPP』。

これは軽いしセッティングしてやればパワーも出るんですが、横方向への排気がリアフェンダーを焦がしてくれるのが自分的にNG。

でもあの軽さは魅力…。

 

ということで、何か良いの無いかなーと探していたところに、近所に住んでおられる“Sゲトさん”からメッセージが。

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「使ってないの、あるよ。

 

ありがたきシアワセ!

Sゲトさん、本当にありがとうございます!

さらには、わざわざ自転車で届けにきてくださるなど…何から何までスミマセン。

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で、お譲りいただいたのがコチラ。

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知る人ぞ知る、昔懐かし『Dream Toki(ドリームトキ)』のアルミサイレンサーです。

自分の世代だと、“アルミフレームのRM”とか“二輪駆動車のDAMIAN”などのエポックメイキングな製品を自社開発している印象が強いですね。

一度だけ工房を訪ねたことがあるんですが、何をお願いしに行ったんだったかなぁ…忘れちゃいました。

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エキパイフランジのクランプも全てアルミ製。

昔からアルミの加工にかけては超一流ですね。

 

で、驚きなのがその軽さ。

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ノーマルサイレンサー約4.15kgに対して、

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ドリームトキのは驚愕の約1.25kg !?

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「おいまじか」

シングルのサイレンサー一本だけで、約3kgの軽量化って…恐るべし、ドリームトキ。

 

実はこちらのサイレンサーは『MD30』用ではなく、XLR250系の『MD22』用だそうで

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サイレンサーステーの位置が合いません。

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サイレンサーボディは恐らく他機種への適合も考えて、別体ステーになっていましたので、

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これはもう、作っちゃうしか。

 

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型紙作りーの

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ドリル買いーの(16mm径って高いのね…)

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穴空けーの

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カットしーの

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ヤスリでギコギコしーので、こんな感じ。

5mm厚のアルミ板ということもあって、素人作業による無骨感ハンパなし。

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こんな感じでどーすかね。

 

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せっかくなので、エキゾーストガスケットは新品を奢っておく。

 

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こんな感じで完成。

おお、めっちゃスッキリ!

 

ホントはもう一箇所エキパイにマウントステーがあるので、そっちも造らなきゃなー。

でも、重量の点だけでいえば2stサイレンサー並に軽いので、いらないんじゃないかとも思ったり。

ウソです、いつか造ります。

 

エンジンを始動してみると、拍子抜けするほどに静か。

えー、こんなに静かなんだー!と感動したのも束の間、あまりにも抜けが悪すぎる…。

全然上まで吹けないんですもん。さすがに何か変。

 

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と思ってエンドバッフルを外してみたら、その奥にたんまりとグラスウールが押し込まれてました。

いやー、さすがにこれじゃ吹けないよね、というくらいにこんもりと。

これを下さったSゲトさんは、入手したけど使わなかったような感じなので、その前のオーナーさんの仕事かな。

あの音量でパワーが出てたら最高だったんですが、さすがにキビシイですよね。

 

で、画像のバッフル入れてちょっと走ってみたんですが、なかなかにハジけるサウンドですね。

まあ、このスリムなサイレンサーってのもありますからね。

でもバッフル入れてこれじゃあ、たとえレースでもバッフル抜いて走るのはちょっとかなぁ。

 

それにしても速度のノリが全然違う!

メチャクチャ速いです。

こりゃ気持ちいいですね!ついつい“スロットルハッピー”になっちゃいます。

 

ただ、あまりに軽くなりすぎたのか、リア上がりの傾向が顕著。

少しプリロード抜いてあげないとですね。

 

いずれにしても、ますます走るのが楽しくなりました。

【つづく】

XR250 レストア日記【その10】

先週のことになりますが、自分もスタッフとして参加するラリーイベントの試走に行ってきました。

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いやぁ、林道なんて超久しぶり!

ダート路面にロードタイヤはいささか不似合いですが、それでもやっぱり楽しかったです。

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組み上げたばかりのMD30のシェイクダウンも兼ねてたんですが、やはりいろいろと粗が見えまくりでしたねー。

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ナビゲーションの電源が途中で落ちてしまったり、

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エンジンからタペットノイズが酷くなってエンストしてみたり、

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シートのウレタンがヘタりを通り越して終わっていたり…。

まあ、細かいところでは他にもいろいろありますが、取り急ぎ順番に対処していきましょう。

 

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まず、ナビゲーションの電源消失は、自分の作ったサブハーネスのコネクタ断線が原因と判明。

うーん、引っ張られる方向に力が加わるようにはしていなかったつもりなんですがね。

いずれにしても、これは作り直し。

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配線の太さを0.5→0.75にワンサイズアップ。ハンダ付けもより念入りにしてやりました。

 

お次はタペット調整。

スパークプラグを外して、クランクケースカバーのタイミングホールカバーを開けて、

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指標に『Tマーク』を合わせます。

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『MD30』のバルブクリアランスは、

・吸気側(IN):0.10±0.02mm

・排気側(EX):0.12±0.02mm

エンジンは“どノーマル”ですしレース仕様ではないので、自分としてはクリアランスは狭めな方向で。

 

そして何と言っても、シリンダーヘッドカバーを外さずとも…

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タペットキャップを外すだけでアクセスできる整備性の良さよ!

これだから“空冷シングル”はやめられませんねー。最高です!

驚いたことに、タペットアジャストボルトのロックナットのサイズが吸気側と排気側で違っていました。

吸気側:10mm

排気側:12mm

アジャストボルトの径は同じだったと思うので、スペース的な問題なのか、熱容量を大きくするためなのか…。

いずれにしても、いろいろと考えられた作りですね。さすがはホンダクオリティ。

 

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調整が終わったら、手動でクランクを回してチェック。

リアランスの調整をミスって、ピストンヘッドにバルブが干渉していたら大惨事になりますので。

 

30分ほどでタペット調整は終了。

このメンテナンス性の良さが“XR”です!

 

エンジン始動してみましたが、ばっちりノイズが消えてます。

うむ、イイネ!

 

最後の“シート”の件は、ちょっと要検討。

どうやってもコストが掛かるので、悩ましいところです。

 

そして翌日…

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ん?

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んんっ??

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んんんっ???

 

…見なかったことにしよう。(苦笑)

【つづく】

XR250 レストア日記【その9】

ホイールベアリング を打ち替えて、これで一通りリア周りは出来上がり。

そして、ようやくフロントホイールが外せるようになったので、

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お次は“フロントフォークのシール交換”です。

画像を見てもお分かりのように、左フォークが漏れたオイルで汚れてます。

というか、すでに乾いているところをみると、かなり以前から漏れていた様子。

なので、フォークオイルはもちろんのこと、シール類についても全て交換しておきましょう。

 

そのフロントフォークなんですが、実はリアショックと一緒にショップにオーバーホールに出しちゃおうかなー、と思ってたんですよね。

でもいろいろと考えた末、お願いする作業代で…

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「『SST(特殊工具)、全部買ったった」

一生のうちであと何回使うんだ?、という疑問は愚問。

 

「工具は買うのも楽しい」

 

のですよ。ワカリマスヨネ?

ちなみに、手前に写っている『フォークカートリッジホルダー』ですが、自分の『MD30』前期型だけでなく、倒立フォーク採用の後期型('03以降)にも対応するらしいです。

(って書くと、後期型ユーザのあの人とかあの人とか喜びそう…)

 

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まずはトップキャップを外してオイルを抜いたら

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「ヤロウども、出番だぜ」

「チュンッ!」とインパクト一発で、あっさりとロックボルトが緩みました。

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「カ・イ・カ・ン。」

 

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はい、この通り。

さすがに四半世紀前のシロモノ、なかなかにスラッジが出てますね。

恐らくは一度もバラしていないはずですから。

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純正部品もスタンバイ。

オイルシール・ダストシール・スライドメタル2種・ワッシャーです。

サードパーティでもシール類は出ていたりもするんですが、スライドメタルについてはメーカーからでないと一般のユーザは入手も難しいように思います。

部品のあるうちに、もう1セットくらい買っておこうかなー。

 

さて、組んでいきましょう。

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シール類(ダストシール・オイルシール)をインストールする際に、インナーチューブのエッジでシールリップを傷付けないように、ラップを巻いてフォークオイルで湿らせておきます。

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順番に組み付けてから、

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『フォークシールドライバ』を使って、フォークアウターにオイルシールをインストールしていきます。

奥まで入れたら、同じ要領でダストシールもセット。

 

手がベタベタになっちゃったので写真がありませんが…

この後、フォークカートリッジを元どおりに組んで、フォークオイルを入れてエア抜き

しばらく放置してから油面を合わせてスプリングを入れたら、トップキャップを組み付けてインナーチューブにねじ込んだら出来上がりです。

(言葉にすると簡単なんですが、手順を忘れていたので手際の悪いことと言ったら…)

 

あとはフロントフォーク を三叉に組み付け、ホイールを装着したら終わり、なんですが、

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この『メーターギア』が邪魔だなー、と。

純正メーターも壊れてしまってますし、そもそもスピードメーターワイヤーって結構フリクションなんじゃないかと思ってみたりして。

そこで…

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こんなものを用意してみました。

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ホイールハブからダストシールを外し、その中のメーターギアと噛み合う金属パーツを外して

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こんな感じに。

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もう惚れ惚れするほどにスッキリしました。

こういう小細工は大好きなんですよねー。

 

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改めて、フロント周りも完成!

ちなみに、我が家に帰ってきたときに付いていた、アチェルビスの『フォークガード』ですが、劣化のために樹脂部品が崩壊。

ノーマルのフォークブーツ仕様に戻しました。

 

実はあの『フォークガード』、意外と摺動抵抗が大きかったんですよね。

最初につけた当時は、超満足だったんですが。

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(Scott Summers+XR600R)

 

閑話休題

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とりあえずは、第1段階完成ということで。

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なんと言っても、この“スリムさ”と言ったら!

自分の中では、これこそが『XR』の真骨頂だと思っています。

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シェイクダウンとして、友人が主宰する“コマ図ラリー”イベントの試走車に使うので、ナビゲーションをセット。

この“トリップメーター”はGPS検知のため、ノンコードでもスピードメーターとしても機能する優れモノ。

なので、メーターギアを外しちゃっても大丈夫だったわけです。

 

しかしながら、ナビゲーションの取り付け位置や電源供給、そしてやはりステムベアリングの作動性に不満が残っているんですよね。

なので試走を通して、“粗探し”からですね。

 

さて、まずは23年ぶりの愛機を味わってくるとしますかねー。

まだまだ続きますよ。タブンキット。

【つづく】

XR250 レストア日記【その8】

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先日、リア周りを組み上げたときの、どうにも拭えない違和感…。

「『ホイールベアリング 』が終わっとる…」(涙)

 

まあ、なんだかんだと衝撃を受ける箇所でもありますからね。

ということで、

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気になっちゃったら交換するしか。

『ベアリングプラー』、よく使い方を思い出せたなー。

 

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ベアリングにグリスはしっかりと入っていました。

後輩のSくんがやってくれていたのかな?

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ハブ内への水の混入はナシ。

キレイなもんですね。ありがたいです。

 

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さて、インストールしちゃいますか。

 

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一晩冷蔵庫でキンキンに冷やしたベアリングを

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ヒートガンでガンガンに温めたハブに

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外したべアリングをあてがって叩き入れていきます。

『焼き嵌め』というやり方ですが、意外なほどにすんなりと圧入できるんですよね。

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はい、このとおり。

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ベアリングとダストシール内溝にグリスを詰め込んで、シールをインストール。

これで完成です。

 

組み付けてみると、面白いほどにホイールが空走します。

そうそう、やっぱりこうじゃなきゃね。

【つづく】

XR250 レストア日記【その7】

オーバーホールに出していたリアショックが、

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キター!!

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随分とキレイにしていただいちゃって、どうもスミマセン。

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アッパーマウントのブッシュとシールも新品にしてもらいました。

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ちゃちゃっと取り付け。うむ、美しい。

それにしても、MD30のリンク周りってホントにタイト。

順番を間違えると、途端に組めなくなります。

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ようやくリア周りが元どおりに。

これで安心して乗れますね。

 

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ところで、サイレンサーはノーマルに戻しました。

ウチに帰ってきた時は『スーパートラップ』に交換されていたんですが、側方への排気でリアフェンダーが焦げるのが個人的にはちょっとイヤ。

軽さの点では目を見張るものがあったんですが、それは改めて考えると言うことで。

 

あとはお約束として、

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“幸せの黄色いハンドガード”。www

左右レバーはノーマルですが、スペアを持たない主義なのでそれを守るためですね。

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ブルーのタンクにイエローのスポイラーが映えるわー。(完全に自己満足)

【つづく】

XR250 レストア日記【その6】

リアショックがオーバーホールから上がって来るまでは、バイクを移動させられません。

なので、ちまちまと気になるところを。

 

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『MD30』は公道用なので、安全のためにドライブスプロケットがカバーにすっぽりと覆われています。

でもこれ、ダートを走る上では、中に泥などが入ってしまうとなかなか排出されない…。

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ということで、

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ギーコギーコ(笑)

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真っ二つ。

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このくらい開口部が大きければ、洗車機の水も届くでしょう。スッキリ!

 

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お次はこれ。

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ドライブチェーンのカバーです。

これも安全のために取り付けられているものです。

ボルト2本で留まっているだけなのでレースの時に外せばいいだけなんですが、

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その時に気になるのは、スイングアームに残ってしまう“ステー”です。

この2カ所以外にも、スイングアーム内側にカバーを引っ掛けるフックがあるんですよね。

 

いずれにしても、端から見ればただの“突起物”

仕様によりますが、レーサーの『ME08』ではそもそもカバー自体が付いていなかったりします。

 

ということで、

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コンッ!

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ポロリ(笑)

あらあっけない。

残った溶接痕ですが、雑な性格なものですから

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ちゅいーん。

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おお、レーサーみたいじゃないですか。超スッキリ!!

 

この作業が終わった後で、思い出しました。

「あ、自分、“リューター”持ってたわ…」

最初からそっちを使っていれば、こんなにスイングアームを傷付けずに済んだものを。(涙)

 

と言う感じで、性格が如実に現れる“雑な整備”はまだまだ続きます。

【つづく】

XR250 レストア日記【その5】

『MD30』は公道用市販車なので、レーサーの『ME08』には無い“補機類”があれこれ付いています。

もちろん、メーカーが必要だから付けてきたわけなんですが、用途を限定し、手入れを怠らないようにする事を前提に、もう少し簡略化したいところ。

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まずはこれ。

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“ブローバイのストレージタンク”です。

3本のホースはそれぞれ、

上:エアクリーナーボックス

中:クランクケース

下:ドレンホース(キャップ付き)

ブローバイガス成分の気液分離を行い、気体はエアボックスへ、液体(エンジンオイル)はドレンホースへと分配します。

で、“ME08”にはそんなもん付いていませんので、外しても大丈夫。

 

ただし、“ブローバイガス”を大気開放するのはさすがにアレなので、

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クランクケースからエアボックスを、ブリーザーホース一本で直結しちゃいます。

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しかし、そのまま組むのも芸がないので、

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手元にあった『バックプレッシャーバルブ』を挿入。

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これで更にスムーズにエンジンが回ってくれたらウレシイなぁ。

 

そして、改めて気になっちゃいました。

f:id:furasora:20210320233909j:plain「キャブ、汚ねーなー」(>_<)

我が家に持ってきて始動確認した際には、アイドリングも安定し、全く問題なく吹け上がっていたので機能的には無問題。

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でも、気になっちゃったからには

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遠慮なく“丸洗い”するしか。

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全バラして洗えばもっとキレイにはできますが、まあこれでヨシ。

とりあえず、整備の時に躊躇なく素手で触れる程度にはなりましたので。

この後、フロート室を開けて、ジェット類は一通りお掃除しておきました。

 

そして、もう一つ。f:id:furasora:20210321214203j:plain

キャブの右上にある“黒い箱”。これは

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“サブエアクリーナーボックス”です。

これはホンダ車によく見られる部品だそうで、CVキャブの負圧経路に送られる大気をここでキレイにしているらしい。

レーサーのPDキャブには付いていないのですが、これを外して大気開放にしちゃうと、エアカットバルブとかに汚れが溜まりそう…。

ということで、残念ながら温存。

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とりあえず掃除だけでもしようと開けてみたところ、

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「あるべきはずのフィルタースポンジがない…」

恐らくは経年劣化でボロボロに壊れて、サブエアクリーナーボックスの下向きの穴からいなくなってしまったものと思われます。

サービスマニュアルをみると、フィルターメンテナンスは“水洗い”でOKとのことですので、とりあえずあれば良さげ。

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なので、手元にあった目の粗いスポンジをチョキチョキ。

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まあ、これでヨシとします。

 

キャブ脱着に伴い、スロットルワイヤーを外したので、

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ついでに注油しておきましょう。

 

最後に、スイングアームを外す時に、ボロボロとプラスチックの破片が落ちてきてたんですが、

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硬化した“チェーンスライダー”と判明。

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純正部品がまだ出てきたので、新品に交換しておきました。

 

余談ですが、ホンダディーラーで純正部品を注文すると

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このような“在庫情報”が出てきます。

『HM在庫数』という項目が、メーカーストックの残数。

それが少なくなってくると、『引当部品名』『ゴソウダン パーツ』と表示されてきます。

なんとまあ、アットホームな呼称でしょう。(ほっこり)

 

年式の古いバイクは、大体“外装部品”からメーカー在庫が無くなっていきます。 

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MD30の外装の中で、社外パーツメーカーで唯一入手できないのがこれ。

それゆえダメ元で注文したところ、『ヘッドライトケース(フロリダブルー)』のみたった2個だけ在庫が残っていました。

しかし、別パーツとなる『フロントナンバープレート』は、どの年式のものも在庫ナシ。

オフロード走行時に脱落するのはむしろこっちなので、是非ともスペアを確保しておきたかったところなんですよね。

 

仕方がないので、気長に良品を探すとします。とほほ…。

【つづく】