内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

2014 北海道ツーリング【1】

◆8月8日(金)

正直なところ、自分の気持ちが「仕事」よりも「天気予報」に向いていたことは否めない。
TVもWEBも、接近中の『台風11号』のニュースで持ち切りだった。進路は確実に「上陸コース」。あとは台風と自分のどちらが早いか、である。

早めに切り上げたいこういう日に限って、仕事が立て込んでいた。いつもと変わらない、連休前の儀式みたいなものだ。
それでも何とか片付けて、はやる気持ちを抑えつつ帰宅。眠くなるので夕飯は軽めにし、シャワーを浴びて目を覚ます。

旅支度を済ませた愛機を通りまで押し出し、エンジンを掛ける。いよいよ出発だ。
まだ雨は降り出していなかったが、台風の影響か風が強い。湿気を含んだ空気ではあるが、メッシュジャケットを抜ける風が心無しかヒンヤリと感じられた。

首都高速・杉田ランプから湾岸線へ。
横浜ベイブリッジを渡ると、そこからアップダウンのある7kmのロングストレート。いきなり、こんなところで旅の出端をくじかれるのはゴメンだ。車の流れに乗り、ペースは抑えめに。フルパニアの愛機の重さに、身体を慣らす意味でもある。

羽田の滑走路をくぐり、空港東トンネルを抜けると、昭和島手前の道路案内板は、至る所「真っ赤」になっていた。となれば、流れが完全に途切れる可能性のある箱崎を抜けるのは気乗りしない。遠回りではあるが、中央環状線を荒川沿いに北上するルートを選んだ。
16kmの渋滞を抜けるのにたった30分で済んだのは、『ツイていた』としか言いようが無い。扇大橋を過ぎると、車の流れは完全に「高速道路のそれ」になった。左から合流してきて3車線に。間もなく東北道・浦和料金所だ。

先を急ぐ車の流れが、一段速くなったように感じる。
周りのナンバープレートは、関東だけに限らず静岡・愛知など西からの車も多い。連休前夜から目的地を目指すのは、もちろん自分だけじゃない。適度に車間を取りながら、一路北へ向かう。

蓮田を過ぎたところで、スクリーンに雨粒が弾けた。
まだ埼玉県、想定よりも降り出しが早いではないか。とはいえ、ここからのロングライドを考えると、変に突っ張っても仕方が無い。羽生のPAで一息入れることにする。

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今年の愛機も、R1200GS-A。
バイクに関しては「気が多い」自分にしてはもう4年の付き合いになる、と言ったら笑われてしまうだろうか。
元から『いつかはGS』と憧れの対象ではあったものの、非常に相性が良かったようで全く飽きるところが無い。同じ車輛で3度目の北海道を目指すのも、恥ずかしながら初めてのことなのだ。
このバイクだからこそ、青森まで自走することが全然苦にならない。むしろ、北海道へ行くまでの当然の道程として捉えることが出来るほど、懐の深いバイクだ。

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雨脚が少し強くなって来た。
熱いコーヒーで気合いを入れ直し、レインウェアに身を包む。
ここまで、まだ家から100kmほど。まだまだ先は長い。