内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

CRM250R レストア日記 “シーズン2”【その1】

さて、本腰入れてリフレッシュしていきましょう。

となればまずはコレ。

みんな大好き、“サービスマニュアル”です。

4年前にも入手を試みたんですが、その時点で発売から25年も経過しているバイクでしたのでメーカーでは既に廃盤。

ならばと某オークションサイトを覗いてみても、アリエナイほどに価格が高騰していたため入手を諦めていたんですよね。

たまたま後輩が当時レースでCRMを使用していてサービスマニュアルを持っていたので、必要な情報は彼から随時教えてもらっていたわけです。

(S本くん、その節はどうもありがとう)

今回改めてサイトを覗いたところ、まあまあ手頃な値段で出ていたので速攻落札。

これで安心してイジれますね。

 

そしてコチラも。

実はCRM250系については、なぜか我が家に全車種分揃っていたという…。

我ながら変人“マニア”だなー、と。

 

ここで念のため、おさらいしておきましょう。

CRM250系には、

・CRM250R

・CRM250AR

の2機種が存在します。

そして“CRM250R”と一口に言っても、大きく分けて2種4型式があるんですよね。

1989年に登場した、初期型のCRM250R“K”型

このモデルだけ、フロントフォークが“正立タイプ”でした。

そして1991年にモデルチェンジして、デジタル点火が採用され3ps UPしたCRM250R“M”型

車体周りでは“倒立フォーク”が採用されました。

次に1993年にマイナーチェンジ。

ワイドステップ、ショートレバー、中空リムなどの装備の充実化が図られたCRM250R“P”型

そして1994年。タンク容量増や別体式オイルタンク採用に加え、外装部品が一新されてスタイリッシュな見た目となったCRM250R“R”型

自分も1995年モデルをエンデューロレース用に使用していましたが、乗りやすくてとても速いバイクでしたね。

 

そして、その後継機が1997年発売のCRM250ARです。

平たく言えば「地球に優しい」“AR燃焼”を採用したモデルで、初期型はCRM250AR“V”型

翌1998年にカラーチェンジされたCRM250AR“W”型がリリースされ、これが最終モデルとなりました。

もう25年も前になるんですね。(遠い目)

 

なので改めて確認しておきますが、我が家にあるのは1992年式の“CRM250RM型”

最後に付くアルファベットがモデル名を表しています。これ重要!

試験に出ますので、必ず覚えておきましょう。

 

閑話休題

さて、まずはキャブのガス漏れからいきましょう。

アフリカツインでお世話になっている近所のDream 店『HONDA Dream磯子』で、“ガスケットセット”を注文。

まだパーツが残っており、翌日には入荷。この早さがHONDAクオリティ。スバラシイです。

まずはキャブを取り外します。

前後のインシュレーターバンドボルトを緩めて、普段はエアクリーナーダクトを変形させる形でキャブ本体を車体後部側にずらしてから抜き取るんですが、ここは無難にサイレンサーと外してエアボックスごとシートレールを後ろにずらしてからキャブを外すのがラクかと。

ダクトも硬化してきているので、無理に変形させてクラックなどが入るとそこから二次エア混入などのリスクもあると考えた次第です。

急がば回れ」ですね。

トップキャップを緩めて抜き取る、スライドバルブの美しさにうっとり。

フロートケースをバラして、スモールパーツを取り外していきます。

オドメーターは未だ1200km程度ですので当然ではあるんですが、フロートバルブ先端部に一切の段付きなどありません。

このやってバラす楽しみ、現在のFI車ではなかなか手軽には得られませんね。

そして、今回のガス漏れの主因と思われる、フロートケースのガスケット。

やはりあちこちにヒビが入っており、こうやって抜き取る際に細切れになってしまいました。

さて、組み戻していきますか。

新品のガスケットをインストールする前に、ケースの合わせ面もきちんと掃除しておくのを忘れずに。

(自分はこの後でやり直しました)

ドレンボルトやエアスクリューなどのO-リングもまとめてリフレッシュ。

ガスケットキットは“神”。

無事に組み上げて元どおり。

この後、フューエルコックをONにしてガス漏れがないかチェックして完成です。

 

レース車と違って、市販車のキャブセットは中庸を狙ってセッティングされており、基本的には一年通してノーマルでも不満はほぼありません。

それでも、昨今のインジェクション車と違って、どこかアナログ的なこの“愛すべき機能部品”が自分はやっぱり好きですね。

とはいえ精密機器であり構成部品が細かいので、今では“老眼鏡”なしには触ることができなくなってしまったことだけがちょっと悩ましいところがありますが。(涙)

(続く)