内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

スクリーン交換

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昨年すでに海外発表されていましたが、先日ようやく正式に国内仕様車のアナウンスがあった『CRF1100L AFRICATWIN』2022モデル

自分の乗る『ADVENTURE SPORTS』(以下『AS』)モデルはブラックアウトされたパーツが増えたことで、よりシャープなルックスに変貌。

ハードウェア的にはDCTのシフトスケジュールの変更やDRLデイタイム・ランニング・ライト(ランプ))の採用など、自分の乗る2020モデルのアップデートと行ったところで個人的には一安心です。(笑)

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そして、今回も“ホンダの良心”である『<s>モデル』がリリース。
3/31までの期間限定受注とのことですので、これを見た皆さんは今すぐドリーム店にダッシュです!

 

閑話休題

でも、実は自分の興味の対象はちょっと違いました。

ウワサに聞いてはいたんですが、EICMAで発表された時から国内発表されるのを首を長くして待ち焦がれていたもの…。

それは

「『AS』に採用された“ショートスクリーン”」

です。


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【左;前愛機(SD04・CRF1000L)、右:現愛機(SD10・CRF1100L AS)】

2018モデルのSD04『AS』からすでに“ロングスクリーン”が採用されていたんですが、これが自分にとってはなかなかの曲者。

昼間の高速道路などでは全く不自由はないんですが、雨天や夜間時の走行において通常より少し視線を手前に持ってくるような状況では、自分の“高い座高”を持ってしてもスクリーン越しに眺めなければならず、これが超不快。

大柄な海外ライダーからは歓迎されたと思われますが、日本国内を走るにあたってはさすがにやり過ぎでは…と思っていた次第です。

 

というのも、“前愛機”の『SD04』のスクリーンが非常にスグレモノだったから。

上の画像にある通り、アドベンチャーバイクとしてはコンパクトなスクリーンに見えますが、これがまた絶妙でして、この長さをして完璧な防風効果を発揮していたんですよね。

視界の確保はもちろんのこと、ライダー・パッセンジャーへの風の巻き込みも感じられず、大変優れた部品として機能していました。

開発時に非常に拘ったパーツだと思われます。

 

そして昨年聞いていた“ウワサ”というのも、

「『AS』のスクリーンがSD04と同じような長さになるらしい」

というもの。

それを事実として海外発表で確認してからというもの、いつ国内仕様が発表されるのかをずっと待ち続けていた自分です。

 

2022モデルの『AS』の発売日が“1/27”に決定。

しかし、メーカーHPではまだパーツリストが公開されていません。

待ち切れずに訪れたドリーム店で、昨日端末を叩いてもらったところ…

なんと、2022モデルの部品番号が出るじゃないですか!

営業さんも適合可否は半信半疑。

そりゃそうですよね、だって誰も現車を見ていないんですから。

 

なかば自分もギャンブルでしたが、思い切って注文。

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そしてあっさりと今日入荷してしまいました。

もしかして、日本で最初に“2022モデル(の一部)”をゲットしたんじゃね?

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それはさておき早速適合確認したところ、車体に当てがってみたところ取り付け位置の座標は全く同じ。

つまりは取り付け可能ということが分かってホッと一安心です。

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ちなみに、こちらが“部品番号”になります。

 

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2020モデルで採用されていたロングスクリーンとの比較です。

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随分と長さが短くなっていますね。

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あとで確認したところ、約90mmショートになっていました。

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また、走行時におけるスクリーン裏側に生じる負圧をバランスさせるためにスクリーンに空けられた穴もサイズダウン。

それだけロングスクリーンでは発生する負圧も大きく、風の巻き込み量も大きかったということでしょう。

 

また、新型のショートスクリーンの取り付け穴数は『AS』用なので6箇所となっています。

以前のSD04(CRF1000L)のショートスクリーンは固定式でしたので、穴数は4箇所でした。

SD10(CRF1100L)の『AS』はスクリーン位置が上下方向に調整できるため、マウント位置が増えることは取り付け剛性が高くなることに繫りますので、たとえスクリーン越しだとしてもより歪みのないクリアな視界が得られるものと思われます。

 

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なお、交換時にボルト・ナイロンワッシャー・ラバーパッキンを以前のものから移植します。

取り付け側が“ウェルナット”となっていますので、締め込み過ぎにはくれぐれもご注意ください。
ラバーに埋め込まれたナットが千切れて供回りしてしまうと、外すのにエラく苦労します。(経験者談)

 

さて、『AS』ではスクリーンの高さが5段階調整となっていますので、それも合わせて新旧比較を検証してみます。

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【従来(ロング):高さLOW】
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【従来(ロング):高さHIGH】
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【新型(ショート):高さLOW】
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【新型(ショート):高さHIGH】

これを見ると、【従来(ロング):高さLOW】【新型(ショート):高さ HIGH】におけるスクリーン上端位置がほぼ同じであることがわかります。

ただし、スクリーン位置を高くするに従い、スクリーンの取り付け角が少しずつ起きてきます。

つまりは「より防風効果が高くなる」のではと推察されます。

 

次に前方視界の比較です。

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【従来(ロング)左:LOW、右:HIGH】
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【新型(ショート)左:LOW、右:HIGH】

スマホカメラのレンズを乗車時の目の位置にしています。

(と言いながらも、若干ズレたり、そもそも比較しづらい背景でスミマセン…)

随分と視界が変わるのがお分かりいただけるかと思います。

 

新型のショートスクリーンに交換して、少しだけ走ってみました。

まず感じるのは、なんと言っても

「開けた視界の爽快感」

に他なりません。

走行時のライダーは一点を見つめているわけではなく、左右はもちろん、前方においても近くから遠くまで状況に応じてシームレスに視線を移動させています。

その際、従来のロングスクリーンではスクリーン越しとスクリーン外の風景が混在するため、いくら透明度が高く歪みの少ない純正スクリーンと言えども、視界に多少の違和感を感じざるを得ませんでした。

また、走っていればスクリーンは自ずと汚れてきますので、そうなれば尚更スクリーン越しに見る風景との差が大きくなってきます。

その点、新型のショートスクリーンではそのような差は生じにくく、非常に違和感のない自然な視界を得ることができます。

 

また、

「スタンディング時における安心感」

も特筆すべきものがありました。

ロングスクリーンは上端部がより手前に来るために、例えばスタンディング時にギャップを踏むとスクリーン先端が喉に刺さるのでは…という不安を覚えるのは決して自分だけでは無いと思います。

これがショートスクリーンでは当然そのような心配は少なくなりますし、より頭の位置を前方に持っていたり、重心位置を下げたりなど、積極的なボディアクションを取りやすくなります。

 

懸念される点があるとすれば、「前方からの虫などの飛来物の防御」が考えられます。

ただそれも、以前乗っていたSD04と今の愛機(SD10)それぞれで北海道にツーリングに行った際を思い起こすと、どちらもヘルメットシールドにあたる虫の量に大きな差はなかったように記憶しています。

 

これでずっと欲しかった視界が手に入り、自分は大満足。

ただ、一点だけ想定外だったことがありまして…

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「ちょっとお高くないデスカ…」

純正部品の購入に、「すみません、カードでお願いします…」と言ったのは初めてです。(苦笑)

 

それでもメーカークオリティのパーツですからね。

貼られた「HONDA」のステッカー代、ということで強引に納得することにします。

 

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シャープになった“面構え”に萌え。

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高すぎない“HIGHポジション”に、今後は使う頻度も増えてきそうです。

 

やっぱりAFRICA TWIN、最高っすね。