コロナのため、絶賛自粛中の今日この頃。
バイク乗りの皆様におかれましては、
「ムキーッ!」(-_-)##
とイライラ・ヤキモキが悶々と蓄積していることと存じます。
ええ、もちろん自分もその一人。
だって手元に“新しいオモチャ”があるというのに、一向に乗りに行けないんですもん。
ということで、今このタイミングにじっくりと出来ることを粛々と進めておきましょう。
とりあえず、自分にとっては“儀式”みたいなもんですからね。
自分がバイクを入手して最初にすること。
それは、
“教科書”を手に入れること。
要は『サービスマニュアル』と『パーツリスト』なんですが、たっぷりと情報の詰まったこの2つは、そのバイクを深く知るためにも必須と考えています。
ちなみに、自分の“SD10”の『<s>モデル』の情報が網羅されているのは、
・サービスマニュアル:初版+追補版
・パーツリスト:第2版
となります。
まずは「リア周りのグリスアップ」から。
リアホイールから外していきますが、最初に驚いたのは
『リアアクスルシャフト』の頭が、回り止め形状になっとる!
SD04(CRF1000L)では、この部分は22mmのボルト形状になっていたので、アクスルナットを緩める時にはレンチで回り止めする必要があったんですよね。
今回のフルモデルチェンジにあたって、開発陣は「SD04(CRF1000L)からの軽量化」をテーマに掲げていたそうです。
「排気量増大に伴い、車重も増えてしまっては意味がない!」
とLPL(開発責任者)の森田さんは考えておられました。
その一端を垣間見たようで、思わずニンマリ。
「森田さん、どうもありがとうございます…」(涙)
ちなみに、今回からスイングアームの製法がアルミ鋳造から、引き抜き材による組み立て式に。
モトクロッサーのようなツルッとした仕上がりとなりました。
自分はコッチのほうが好きですねー。洗いやすいので。(笑)
忘れぬうちに、チェーンアジャストボルトにグリスを塗布。
カジリ防止のためなので、一般的にはスレッドコンパウンドを塗るんでしょうが、ケミカルが無かったので。
そして、一気に全バラ。
出荷時とはいえ、さすがにベアリング部にはグリスが塗られておりましたが、改めて塗り直し。
というか、むしろグリスをこれでもかと詰め込んでいく感じで。
ニードル部に擦り込むのはもちろん、ダストシールのリップ部にもしっかりと。
また自分は昔からのクセで、ベアリングやカラーなどの間に隙間のある部分(上画像のベアリング奥の赤くなっている部分)には、ニードルとツライチになるくらいまでベアリングを盛っておくようにしています。
レーサーと違って、自分も市販車のこの部分は頻繁にバラすことはしていません。
それでも次に開ける時まで、「ベアリングには長生きしていてもらいたい」という一心で、こんなやり方をしています。
リンク部のグリスアップ完了。
もちろん、はみ出たグリスは完璧に拭き取ります。
今回からLINK-OILの『スーパーマルチグリス』を使用。
使いやすい“ちょう度”をもつ、リチウム系のちょっと良さげなグリスです。
お買い求めは、工具のプロショップ『エイビット』さんまでどうぞ。
ここからは、楽しい組み立ての時間です。
“教科書”を見ながら、きちんとトルク管理は必須。
工場のラインでは組立速度と効率重視で、電動工具が使用されています。
そのため、新車時は往々にしてオーバートルク傾向にありますので、それを設計値に合わせてあげることにより、正しい動きを取り戻してあげるわけですね。
あとは、時間をかけてきちんと組み上げてあげるだけ。
自分はプロの整備士ではないので、作業時間効率を追うのではなく、一つ一つ丁寧に手を掛けながら間違いのない作業をするだけです。
それがサンデーメカニックの楽しみに他なりませんのでねー。
まあ今回の場合、時間はたっぷりあるわけですので。
実はこれ、家族が寝静まった後に、篭って作業していたり。
リア周りを組み上げた時点で真夜中になったので、この続きはまた今度。
(つづく)