それは今夏の北海道ツーリング、小雨降る4日目の朝の出来事。
いつものようにアフリカツインのセルボタンを一押しすると、
「キュルルル、ボンッ…(シーン)」
えっ…!?
そう、初爆はするものの、そのままアイドリング状態へ移行せずにエンストしてしまいました。
何度やっても現象は変わらず、焦る自分。
結局は、スロットルを少しだけ開けた状態でセルボタンを押すことでアイドリングするようになったんですが、初爆と同時にエンジンを吹け上がらせることになるので精神的には良くありません。
それ以前に、昨日までフツーにセルで一発始動→アイドリングしていた愛機が不調を訴えていることは明らかです。
そうは言っても、その時はまだ旅の途中。
始動のコツは掴めたので、とりあえず様子を見ながら旅を続け、何とか無事に帰宅しました。
オドメーターは25,000km。まだまだこの程度で壊れてもらっちゃ困ります。
なので、考えられる原因を一つずつ潰していくことにします。
まずは最初に手を付けたのは、『エアフィルターエレメント』。
CRF1000Lには左右に吸入経路があり、それぞれその途中にエアフィルターが入っています。
実はここを開けるのは今回が初めてだったり。
普段からダートを走っているならもっと頻繁に開けるべきところですが、自分のは“ツーリング専用機”みたいな感じですからね。
エアボックスカバーを外してみると、
まあ汚れてるっちゃ汚れてますね。
で、その『エアボックスカバー』はタッピングスクリュー4本でエアボックスに固定されているんですが、下側2箇所のネジ穴部分が秀逸。
このように、ネジ頭をガイドで押さえることで抜けきらないようにしているんですね。
これは奥まったところにあるネジなので、明らかに作業性向上を狙ったもの。
さすがはホンダ!と感動せずにはいられません。
今回購入した『エアフィルターエレメント』がこちら。
『HIFLO FILTRO』という商品名です。
純正とそれほど値段が変わらなかったんですが、
「“HIFLO”っていうくらいだから、吸入効率がメチャクチャ良かったりして…」
と、過剰な期待をした結果です。
ちなみに、左右で2個必要であるにも関わらず、“2個セット”と勘違いして1週間作業が中断したのはここだけの話です…。
外したエレメントです。
確かに汚れてはいますが、25,000km走ったことを考えれば、意外ときれいなほうじゃないのかな…なんて思ってみたり。
新品とはさすがに比べるまでもないですね。
裏面のパンチングプレートの比較…
これはどっちが高効率なんですかねー?
二重構造のノーマルよりも、シンプルな一枚物のプレートということで、期待しちゃってイイですか。そうですか。
そして、エアボックスの中をチェックしたところ、
右側のボックス内にブローバイとみられるオイル溜まりを発見。
左側ボックスはきれいな状態でしたので、それほど心配することでもないかもしれません。
ただ、開けたときは必ず清掃したいところですね。
リプレイスして、カウル類を元に戻します。
期待に胸を膨らませつつ、セルボタンをプッシュ!
「キュルルル、ボンッ…(シーン)」
あれ、変わんねーじゃん…。
ということは、原因は他にあるということですね。
どうせ乗るなら気持ちよく走り出したいですからね。
きちんと直したいと思います。
(つづく)