CT125に乗り換えてから1年9ヶ月。
日頃の足からちょっとした(?)ツーリングまで、ついつい連れ出すことの多い相棒となっています。
ハンドル周りを中心に自分好みに手を加えてきましたが、ここらで一発“大物”を投入することに。
それがコチラ。


『アラゴスタ』のツインショックです。
こちら、オランダはトラクティブ社のダンパーと日本製のスプリングを組み合わせた、日本初のサスペンションメーカー。国内では静岡の『Mototech』が開発・発売元となります。
自分も名前くらいしか知りませんでした(失礼)が、今回縁あって入手することができました。
さすがはレーシングサスペンション、削り出しパーツで構成されたショックボディにうっとりしちゃいます。ブランドカラーであるオレンジのアルマイトパーツがそそりますね。
このツインショックは別体式リザーバータンクの無いタイプで、調整範囲は
・プリロード
・伸び側
・車高(ショック全長)
となっています。
普段から“CT125用”というのが用意されているわけではなさそうで、その都度「車種」「乗り手の体重」「使用用途」に合わせて組み上げる、いわばオーダーメイド。
それゆえ、痒いところに手の届いた“自分仕様”のサスペンションが手に入る、ということですね。
ただし、今回は既に出来合いのものを譲っていただいたわけなんですが、その方、自分より全然体重軽いんですよね…まぁ、細かいことは気にしない。
早速取り付けてみます。
ノーマルサスペンションは左右ともにいくつか部品を外さないと外せません。
右側はアップマフラーがあるので、サイレンサー固定ボルトを外して外側にずらすだけでOK。
しかし、左側は吸気通路のシュノーケルが空気取り入れ口であるリアキャリアに繋がっているため、これを外さなければなりません。


このリアキャリアに固定されている樹脂パーツ、ツメを折ってしまいそうでいつもドキドキ。
さて、取り付け前にベースセットを決めておきます。
データが無いので、譲ってくださった方に参考数値をヒアリング。
プリロードについては雄ネジの露出部分が16mm、
リバウンドアジャスターは最強から24クリック戻しとのこと。
アジャスター、全てが調整範囲かどうかはわかりませんが、調べてみたら全部で35クリックありました。それで24戻しってことは結構ダンパーは効くセッティングになっているようですね。
そして、交換時に外した吸気インテークのシュノーケルですが、今後もショックの取り外しが発生する可能性を考えまして、


ZETAの『コンバージョンダクト』に交換することに。
“CT”はあのシュノーケルから吸気してこそだよなー、と思っていたので最後まで悩んだんですが、ツメを折ってしまうくらいなら…と苦渋の選択。
しかし、こちらのダクト、完全に素通しなんですよね。
形状からして雨は入ってこないとは思うんですが、あまり精神衛生上よろしく無いので、


バッフルスポンジを詰め込んでおきました。
まあ、ノーマルの吸気通路も多少は取り回しでトラップになっていると思いますので、このくらいなら吸気抵抗にはならないでしょう。
ショックとダクトを取り付けて完成です。
それにしてもツインショックは作業がラクだなー。
早速試乗してみました。
サイドスタンドでの傾きが大きくなったことから、“1G”(非乗車時における車体自重での沈み込みによるショック全長)の数値は増大しており、乗車してみるとやはり多少足付きが悪くなっています。
ただ実走してみた限り、フロントが過剰に切れ込むような傾向は見られません。
今までのリア基調から、フロントからコーナーに入っていくようなオンロードバイク的なハンドリングになった、とでも言いましょうか。これはこれでキライじゃ無いですね。
とはいえ、ツーリングにおいてはもう少し鷹揚な乗り味のほうが自分には好みかも。ただその場合にはもう少し荷物を積んでいる可能性も高いので、“乗車1G(1G')”も減少するでしょうから、結果的にバランスは取れてしまうかもしれませんね。
しかし、気になったのはダンパーセット。
初期から比較的戻し気味で乗り出したというのに、結構当たりがハードです。
ダンピング調整箇所は“リバウンドアジャスター(伸び側)”のみですが、もう少し伸び上がりを早くすることで常にストロークを確保しておこうかと。その方がコンフォタブルな動きになりそうですし。
実走しては抜き、を繰り返して結局は“30クリック戻し”というところでひとまず落ち着きました。
でも、これかなり“抜き抜き”ですよね…場合によっては、オーバーホール時にリバルビングということになるかもです。(カブでそこまでやるか?は置いといて)
総括としては、ショック自体の剛性がかなり上がったことにより、リアの動きが節度あるものになり、より信頼できる足回りになりました。
そうなると、お次はフロント…ということも検討課題ですが、しばらくはこの状態で楽しんでみることにします。