内田輪店

モーターサイクル、特にオフロードバイクが大好物です。 趣味と物欲にまみれた日々を、若干反省しながら綴っていきます。(苦笑)

2015北海道ツーリング【4】

◆8月9日(日)

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函館の朝は曇り空。暑くもなく寒くもない、まずまずのツーリング日和ともいえる。
今日からいよいよ旅の本番だ。素泊まりの宿だったので、まずは朝食といこう。
函館の朝といえば、腹ごしらえは朝市に限る。海鮮系の丼が定番であろうが、今回は友人オススメのラーメン屋に向かった。

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函館ラーメン かもめ』。ホタテラーメンの塩をいただく。
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大ぶりのホタテが2個のっている。スープの熱さが半端ではないが、旨味が濃い。
店の前をカモメが一羽。タイミングとしては出来過ぎだが、どうやらいつも店頭にいるらしい。
まるで、看板娘ならぬ『看板鳥だ。

今日は特にルートを決めていなかったのだが、Facebookを眺めているとどうにも『うに丼』の投稿が目立つ。
昨日、下北半島でフラれていたこともあり、この旅の間に必ず食べるつもりだった。
となれば、ランチは積丹で決まりだ。

国道5号を北へ。日曜日とはいえ、一桁国道ゆえ大型車も多い。
普段は好んでは選ばないルートだが、久しぶりにひたすら素直に5号を走る。
岩内からルートを左へとり、積丹半島へ入る。海沿いのこのルートは昨年も訪れている。
先を急ぐ旅でもないが、タイミングが合えば前の車を追い越していく。

3kmにも及ぶ『雷電トンネル』内で前の車を追い越し、走行車線に戻ったところで、目の前の車がパトカーであることに気が付いた。
その直後、パトライトが点灯した。自分は、後ろから追い越してきたペースに対する『威嚇』だと認識していた。
その後、いくつかのトンネルを抜ける間も、パトカーとのランデブーは続く。
視界が開けたところで、パトカーが路肩に寄った。そのまま追い越した自分の直後に再度パトカーが張り付く。
そしてマイクで一言。
「前のライダーさん、路肩によって停まってください。」
やけに丁寧に諭すように言われたことで、何か嫌なものを感じた。

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ヘルメットを脱ぐと、お巡りさんが「トンネル内は追越し禁止なんですよ」とのこと。
片側一車線の場合、センターラインの色に関わらず『追越し禁止』なんだそうだ。
こればかりは唖然としてしまった。恥ずかしながら、本当に知らなかったのだ。
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パトカーの後部座席で青切符にサインをする。実は何度も北海道を訪れているが、道内で切符を切られるのは初めてのことだ。
恥ずかしい思いと、いきなりケチがついてしまったことへの後悔が入り交じる。
いずれにしても反省せざるを得ない。自分への戒めと心得て、再度気を引き締めていこう。

『2点減点・反則金7,000円』なんて、予定外の出費もいいところだ。
とはいえ、これで気落ちしてはもったいない。ここは初心貫徹、むしろ美味しいものを食べて気晴らしといこう。
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神威岬を少し過ぎたところにある、『食堂うしお』に入る。
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『生うに丼』2,500円。これには大満足だ。
積丹岬の近くにも生うに丼を食わせる店は沢山あるが、ツーリングマップルに取り上げられてためか非常に混んでいるのを昨年知っていた。
それだけにこの店はオススメだ。毎年このためだけに積丹半島を訪れてもよいほどである。

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現金なもので、気分はすっかり上機嫌だ。
空も晴れ、留萌あたりの海岸線がうっすらと浮かんでいる。
積丹も小樽に近付いてくると海水浴の人出の賑わいがあるものだが、今年は少し涼しいからだろうか、それほどでもないように感じた。
車の流れに乗って、NHKの朝の連ドラの舞台となった余市を経て小樽市内を目指す。

今夜はキャンプと決めていた。
会社の同僚がキャンピングカーを買ったので、家族で渡道すると聞いていた。
どうせなら一泊ご一緒しよう、ということになり、ここ小樽のキャンプ場で落ち合うことになったのだ。
一人でも美味しいが、人数がいるならここはやはりジンギスカンが気分だ。
昨年、友人と美深で食べた『生ラム』の味が忘れられず、『新南樽市場』にある精肉店で1.5kgの生ラムロースを買い求めた。
そして近くのホームセンターで、使い捨てのジンギスカン鍋もゲット。これで準備は整った。

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今日のキャンプ場は『小樽望洋シャンツェオートキャンプ場』。
シャンツェ』とはドイツ語でスキーのジャンプ場のこと。
その名の通り、キャンプ場を見下ろすようにジャンプ台がそびえ、ブレーキゾーンとなる芝の広場がキャンプサイトとなっているのだ。
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テントを張り終えたところで、同僚を待たずに先にビールで一杯始めてしまう。
夕焼けの空の下、この上ない至福の時間だ。

そのうちに、一台のハイエースがやってきた。
まっさらな新車だけに、遠目にも慎重すぎる運転が一目でわかる。K田一家だ。
夫婦ともに自分とは同じ会社なので、特段に気を遣うでもない。
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芝生のキャンプサイトに車を停めるや否や、元気な子供たちが車から走り出してきた。
気持ちの良い兄妹を見ると、置いてきた自分の子供を思い出してしまう。まだ二日しか経っていないのだけれど。

夕飯の支度を終えて、まず近くの朝里川温泉へ。
ここは自分も車に乗せてもらった。風呂上りにヘルメットを被りたくなかったので、とてもありがたい。
透明な食塩泉で、温度もちょうど良い。つい長風呂したくなるところだが、ほどほどで上がっておいた。

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キャンプサイトに戻ってランタンに灯りをともしたら、お待ちかねのジンギスカンだ。
生ラムは初めてとのことだったが、どうやらお気に召していただけたらしい。
子供らも焼ける傍から箸を伸ばしてくる。さすがに1.5kgは多かったかな、と危惧していたのだが、きれいに無くなった。
ここでもやはりビールは『サッポロクラシック』。ジンギスカンとの組み合わせなら間違いのないところだ。

夜も更けて、かなり涼しくなってきた。明日からは少し、全道的に天気は下り坂らしい。
K田一家にとっては、今夜が道内初めての夜。
明朝の晴れを祈って、互いに寝床へと潜り込んだ。

【今日の走行距離:305.7km】
(つづく)